As Time Goes By ~僕等のかえりみち~

だから……


過ちすらも認めずに、信じた道をつき進むしかないのだ……。







しばらく歩き……



私はあることを決意する。




そして……



分かれ道。



私はいつもとは違うその道に……



足を踏み入れたのだった。







見慣れない町並み。



徐々に狭くなる路地を……


私は見渡しならがら歩いていた。




いつか聞いたことがある手掛かりを元に……。




やがて閑静な住宅街に……



何かに警戒するような犬の鳴き声が響いてきた。




「……!」


その声の主を辿り……



過ぎ行く家、一軒一軒の表札を確認する。



そして……




激しく吠えたてるその犬が見え隠れするある家の前で……



足をとめた。



表札には『栗原』と記されているが……。




「……ここ?」



恐る恐る、その門の中を覗き込む。



…が、興奮したかのように、右往左往しながらますます息を荒げる『犬』くん。



よく見ると、かわいらしい尻尾をパタパタと振っている。




大型犬?…中型犬?


いずれにせよ、怖いの半分。


可愛いのが半分……。


意を決して門を潜ろうとしたところで……




「どちら様ですか?」



背後からの声に、私は跳びはねるくらいに驚いた。



ゆっくりと振り返った先に……



柔らかい笑顔を作った年配の女性が……


エコバッグを抱えて立っていた。




「…あの…!えっと……。」



私はしどろもどろになって、必死に平静を保とうとする。




「……あ。その制服…。孫の高校のじゃない。」



「…あの…、お孫さんって……。」



「…中道ってコ知ってる?」



「……!あ、ハイ。同級生です。」



「アラ、そうなの?…もしかして、侑に会いに?」



「…えっと…、い、いますか?」



「多分まだかねぇ~。アンタ外じゃなんだし家上がって待ったら!」



「いえいえっ、いいです、大した用じゃないので……。」