「こっちはどうだ?」
「きゃあ!」


 ユイは悲鳴を上げて、身をよじる。
 背中も腕も太股も、どこを指先でつついても、ユイはきゃあきゃあ言いながら転げ回った。

 やがて暴れて酔いが回ったのか、動きが鈍くなってきたので、ロイドはつつくのを止めた。

 ソファに横たわり荒い息を吐きながら、ユイはロイドに懇願する。


「はぁ……意地悪……もう、許して……動けない……」


 他人が聞いたら誤解されそうなユイのセリフがおかしくて、ロイドはクスクス笑った。


「そそられるセリフだな。だが、ポイントは押さえたから、今日のところは勘弁してやろう」


 ロイドはぐったりとしたユイを抱き上げ、寝室に運ぶとベッドに横たえた。
 そして挨拶と共に額にキスをして寝室を出た。