「レフォール殿下、叩いた事は謝るわ。あと、暴言を吐いた事も。だけど、私は間違った事を言ったとは思ってないから」

「おまえは!」


 誰がそんな余計な事を付け加えろと言った!


 再び脳がアドレナリンで溺れそうになり、ロイドがユイに詰め寄ろうとすると、殿下が腕を掴んだ。


「いいって」


 そして殿下は、笑ってユイに告げた。


「ユイ、安心していいよ。父上には心配かけてないから。父上は全部知ってる。ね、ラクロット」

「は……はぁ……」

 突然、話を振られて、ラクロット氏はしどろもどろに返事をする。