「オレは、ついでか」


 吐き捨てるようにそう言って、ロイドは顔を背けた。
 するとユイは、おもしろそうにクスクス笑い始めた。


「何がおかしい」


 睨み上げながらすごんで見せても、ユイはよけいに笑い出す。
 益々不愉快になって、ロイドは顔をしかめた。

 ひとしきり笑った後、ユイが声をかけてきた。


「ねぇ」
「何だ」


 半分ケンカ腰に返事をすると、ユイは苦笑して尋ねた。


「こんな薄暗いところで何してたの?」