「出張から帰ってきたら時計の件をはっきりさせるから。それまで別れは保留にしてくれない?」 涙を拭いてくれた斗真を見上げた。きっと、あたしが寝てる間に色々考えたんだろう。 別れを保留にしたまま、ずるずると関係を続けて、何もなかったようにされたくない。 でも斗真が簡単に別れを受け入れてくれないということも分かった。だから 「うん……」 今だけはイエスと答えた。