誰も答えねぇから怒鳴ろうとした時。 一人の男の子が口を開いた。 「た…田中愛が泣かしていました」 昨日、白雪姫の名前を教えてくれた子じゃん。 礼儀正しいやつだな。 名前を聞いて、お礼を言い、男子全員を教室から出した。 そして、昨日のことを喋ってると、白雪姫が逃げた。 追いかけなきゃいけないのに、田中に腕をつかまれた。 女のくせに振りほどけないほどの力があった。