いつもの待ち合わせ場所。
駅前の噴水。
今日は放課後じゃなくて、初めて朝から二人でここにいる。
山中君は、すごく無口で。
話しかけてもいい?って聞きたくなるくらい、他人みたいで。
すぐ隣りにいるのに、ものすごく遠い。
あたしの心、羽もはえない。
代わりにスカートの中、暴れてるのは小さな怪獣。
炎を吹きながら、鳴いている。
「相川さん」
「はい」
「…なんか飲む?」
「…ううん、いい」
「…相川さん」
「うん」
炎を吹きながら、泣いている。
「……ごめん」
「…………」
みぞおちに、大きな穴があいた。
あたしこれ、なんだか知ってる。
何度も何度も繰り返したから、イヤってほど、知ってる。
「あの子が…前に言ってた元カノ?」
「うん…そう」
山中君は、うつむきながら、ぽつぽつと話し始めた。
元カノは、一年生の時のクラスメートだった事。
親友みたいに仲がよくて、いつも一緒に遊んでた事。
駅前の噴水。
今日は放課後じゃなくて、初めて朝から二人でここにいる。
山中君は、すごく無口で。
話しかけてもいい?って聞きたくなるくらい、他人みたいで。
すぐ隣りにいるのに、ものすごく遠い。
あたしの心、羽もはえない。
代わりにスカートの中、暴れてるのは小さな怪獣。
炎を吹きながら、鳴いている。
「相川さん」
「はい」
「…なんか飲む?」
「…ううん、いい」
「…相川さん」
「うん」
炎を吹きながら、泣いている。
「……ごめん」
「…………」
みぞおちに、大きな穴があいた。
あたしこれ、なんだか知ってる。
何度も何度も繰り返したから、イヤってほど、知ってる。
「あの子が…前に言ってた元カノ?」
「うん…そう」
山中君は、うつむきながら、ぽつぽつと話し始めた。
元カノは、一年生の時のクラスメートだった事。
親友みたいに仲がよくて、いつも一緒に遊んでた事。