「希、ただいま。」 現在高校合格発表待ちの一週間の初日。 淡島さんは今日も定時9時に帰ってきた。 普段と何も変わらない会話。 しかし、 「………淡島さん、近いです……」 距離感が。 そこまで近づかなくても聞こえる。 耳元で言われた。 くすぐったくて仕方がない。 「晩ご飯、食べよう。」 そう言って私の頭を軽く撫でた。 ……今まで触るなと言っていた淡島さんはどこへ行ったのだろうか?