初恋はレンタル彼氏

なにも言わずに近づき、私に軽くキスをする玲。

そして玲は、恥ずかしがっている私を見て、クスッと笑い、また背を向けて歩いて帰って行った。




唇にキスの感触が、リアルに残っている…



私は唇を指で押さえながら、玲の背中が見えなくなるまでその場に立ち尽くし、玲が見えなくなった途端…ゆっくりと家に目指して歩いた。






ガチャ


「ただいま…」



って、誰もいないんだっけ…



心の中で突っ込みを入れて、玄関で靴を脱ぐ。

そしてリビングのテーブルにカバンを置き、何気なく冷蔵庫をあける。





夕飯どうしようかな…


作るのめんどくさいな。

お母さん、夕飯いらないって言ってたし…

自分のためだけに作るのはかなりめんどい。



あ。

ヨーグルトと桃がある。


夕飯はそれでいいや。

応援団の練習で疲れたし…なんか食欲ないから、さっぱりしたの食べたい。





ブーブー