言葉を選ばないといけない時が多いから、

ヘタにはっちゃけたことは言えない(笑)



そんなことを考えながら、かばんをごそごそ探り、化粧ポーチを出す。


化粧をゆっくりめに直して、

昼休みが終わる直前に、あの子たちんとこ帰ればいっか。


トイレの鏡の前で、化粧ポーチを広げる。





カタン


ん?


すると…後ろから微かに足音が聞こえてくる。

ふと振り替えると…




「あ…」

「!」

振り替えると…そこには、同じクラスの女子が立っていた。

確か…




「朝比奈(アサヒナ)…さんだよね?」


化粧をしながら、鏡越しに話しかける私。




「…うん」


朝比奈さんは、ニッと笑って頷いた。



「トイレ?」

「ううん、ちょっと手を洗いに…」

「そっか」