初恋はレンタル彼氏

「しっかりやってよ。玲があたしにふさわしいかどうか、ちゃんと見極めて…」

「見極めてって…」

「別に何してもかまわないからね。キスなりヤルなり…」


!!!


「愛梨は嫌じゃないの?私と玲がキスとかしたら…」

「別に。あたしの野望が達成できればそれでいいから」

「野望…?野望ってなに?」


私がそう聞くと…愛梨はニコッと笑った。




「だから。玲があたしと釣り合うか、確かめることだって」

「…ふうん」


そんなに釣り合うかどうか知りたいもんかな…





「ってゆうかさ…今の莉緒の口振りだと・・玲とキスとかしちゃたんだ?」


!!

ニヤリと笑う愛梨。



「名前も…漆原くんから“玲”に呼びかえちゃってさ…なんだかんだ莉緒もまんざらじゃないんじゃない?」

「…だ、だって玲が・・」

「あ、いい忘れてたけど…」

「…え?」

「あたしの前で、莉緒が玲の話するの禁止ね」

「・・・!」

「あたしが玲の話するのはいいけど、莉緒が玲とデートしただの、なにしただのを、あたしに言うのはおかしいもんね」

「・・・」

「レンタル期間の、1ヶ月が終わったらさ…改めて教えてよ」

「・・・・」