初恋はレンタル彼氏

漆原くんは、首筋をかきながら嫌そうな顔をした。




「だ、だって…」

「彼氏のこと苗字で、しかもくん付けって変じゃね。ちゃんと“玲”った呼べ。俺もお前のこと“莉緒“って呼ぶし」

「わかりました…」


がんばります。



「レンタルの条件は聞いてる?」




「うん…」

「そっか」


レンタルは放課後で、漆原く……(訂正)玲を好きになってはいけない。



「思ったけどさ…」

「なに?」


玲はうっすら笑いながら口を開く。





「レンタルは、放課後から可能なんだよな?」

「うん。学校以外ならOKって言ってた…」

「それってさ…あいつよりも・・お前と付き合ってる方が、圧倒的に長くねえか?」



!!!


「そう…だよね…」


言われてみれば…




学校以外、あと休日もレンタル可って言ったし・・