初恋はレンタル彼氏

漆原くんをリビングに通すと…

私は急いでキッチンに向かい、コップにお茶をつぐ。



ヤバい…手が震える……

落ち着け私…




「私服…」

「えっ」

「今日は私服なんだな…」




リビングのテーブルにかばんを置き、後ろから私を見てくる漆原くん。




「み、見ないでっ!」

「いや、嫌でも見えるから…」


嫌でも!?

嫌でもってことは、本当は見たくないってことかな?




「なんか私服だと…雰囲気変わるな」

「そ、そう…かな。は、はいお茶!」


話を変えるように、漆原くんにお茶を出す。



「良かったら、座って…」

「うん…」


そう言うと、漆原くんはリビングのテーブルの椅子に座る。




「あ、あの…昨日はごめんね。突飛ばしたりして…」


自分から昨日のことふっちゃった…