「ってみんなギリギリじゃねぇか!」 科目の殆どが赤点のボーダーラインすれすれの点数。 でもでも! 前夜で一夜漬けしてこれだけ頑張ったんだから、ちょっとぐらいは…。 「…すみません」 シュンと肩を落とす私を見た春樹さんが、 頭を抱えてはぁ…と深いため息。 「まぁ…赤点取らなかっただけ、よしとするか」 頭をポンと叩いてグリグリと強く撫でる春樹さんの大きな手。