その時、携帯の着信音が静まり返る部屋に鳴り響いた。 「はいはい」 『もしもし、春樹さん?』 電話の相手はあの意中の人。 メール見て慌ててかけてきたんだろうな。 「今、授業中じゃねぇの?」 顔と肩に携帯を挟みながら、朝ごはんの準備。 『今、休み時間なんです。ついさっきメール見たからつい…』 「ついかけちまったのか、可愛いヤツめ」