ハスキーボイスで酔わせて



「だいぶ悩んでるんじゃないかな?春さん。ずっと舞台やりたいって言ってたけど、だけど彩ちゃんの事も気になるって話してたからなぁ」



淡々と話す諏訪さんの話に耳を傾けながらも、
心と頭の中は春樹さんのことでいっぱいだった。




今なにしてますか?
ご飯食べてますか?
ちゃんと眠れてますかーー?



本人に聞きたくても聞けないもどかしさ。


同じ日本にいるのに、

こんなにも遠くな存在に感じるのは初めてだった。





「…彩ちゃん」


黙ったまま俯く私に、

諏訪さんが心配そうに見つめてきた。




「あまり深く考えたくてもいいんじゃない?別れた訳じゃないんだし。それに春さんだってそれなりに仕事こなしてるーー」

「諏訪さんにはわからないです。私の気持ちなんて」