「土方さん!!!!もうすぐですよ!!!」

「ああ。」

子供みたいにはしゃぎながら道を歩く蝶。

「あんまりはしゃぎすぎると転ぶぞ?」

「ふふ、大丈夫ですよ!!」

そう言ってにっこりと微笑む蝶。

だが次の瞬間

「きゃあっ!!」

小石に躓き転びかける。

「危ねえ!!」

俺はとっさに蝶を抱きとめる。

「ったく、だから転ぶぞって言っただろ?」

「ごめんねさい・・・・」

怒られた子犬みてえにしゅんとする蝶。

そんな姿におもわず微笑みが零れる。

「危なっかしいからこのまま進むぞ。」

俺は蝶を横抱きにしたまま歩き出す。

「ひ、土方さん!!!重いからおろしてください!!!」

「お前は重くなんかねえよ。危なっかしいんだから黙って運ばれてろ。」

「うっー・・・・」

すこし納得いかない顔の蝶。

本当は俺が久しぶりに蝶に触れていたいだけだがそのことは黙っておく。