誠の紅桜に止まる蝶~土方目線~

しかし瞬きをするとあっという間に消えてしまった。

そして舞を舞い終えた蝶はこちらを向き微笑みを浮かべる。

その微笑みにおもわず顔を赤らめてしまう。

「土方さん。どうれした?」

呂律が回らない口調でこちらへ近づいてくる。

土「ああ。綺麗だった。」

蝶「ふふっ。うれしい・・・なあ・・・・」

ふわっと前に蝶の体が傾く。

俺は慌てて受け止める。

土「眠ってやがる・・・・・」

俺の腕の中で幸せそうに眠る蝶。

土「すまねえ。こいつを寝かせてくる。」

俺はそう言って宴会を抜ける。

以前の宴会もこうやって抜けたなと思い出す。

すると後ろから原田が近づいてくる。

原「土方さん。すまねえな。蝶に酒のませちまって。」

土「いいや、お前のせえじゃねえよ。こいつが間違って飲んじまったんだろ。」

原「いや、そうじゃねえんだ・・・」

すこし申し訳なさそうな顔で話し始める。