倫子は、二つ返事で了解してしまった。

 勿論、ジェームスをコキ使う…、いや、協力を仰ぐということは、計算のうちだ。

 ところで、当のジェームスの方は、変人スキルがこの場合に役に立つかどうかは横において、倫子がその事を話すと、本人が勝手に興味を持ってくれた。

 それをいいことに言葉巧みに便乗し、倫子はジェームスを手伝わせることに、まんまと成功した。

 当然、報酬の話はしていない。

 ジェームスの笑顔に、倫子の心が痛む。