ヤンキー王子とラブレッスン②【完】

似合わない、似合わない。


なんか、全然似合ってない。


「…………」


この状況の意味がわからなくて、少し落ち着こうと、ティーカップに手を伸ばした。


お手伝いの里子さんが運んできてくれた、あたしの大好きなミルクティー。


でも……。


――カチャカチャカチャ……。


緊張で手が震え、カップとソーサーがぶつかって、耳障りな音をたてた。