ヤンキー王子とラブレッスン②【完】

緊張したせいで疲れた体を、後部座席でごろんと横にして……あたしはぼんやり考えた。


早く帰ってほしいなら、さっきしゃべってるときに、言えばいいのに。


へ~んなの。


ふん……っと、鼻から荒い息を吐き出して、ごろごろっと体を揺すっていると……。


「なんでも……。
お嬢様のお話相手の方が、今日これからお見えになるそうで……。
なるべく急いで戻るようにと、仰せつかりました」


そんな高柳さんの声が聞こえてきた。