「ひっ……」 背筋がピキンとして……心臓がドクンとして……。 体がギュッと固まるのがわかった。 「はな……して……」 声がかすれる。 五十嵐くんが……五十嵐くんが、下にいるってわかってるのに……。 逃げ出せない。 「こんな淵に立ってたら、危ないよ。 こっちにおいで」