ど……どうしよう。 どこに……逃げよう……。 ドレスの裾を持って、とりあえず奥に逃げる。 あたしが歩くたび、埃と土ぼこりがフワッと舞う。 「ケ……ホッ」 顔を歪めながら、咳をして。 あたしは、建物の奥へと足を進めた。 だって……。