ヤンキー王子とラブレッスン②【完】

眉間にシワを寄せて、カバンを胸に抱え、心の中で決心をする。


そして、校舎に向かって走ろうとしたとき……。


「はい、はい、皆さん。
なにをしているの?」


桜花生をかきわけて、先生達が近寄ってくるのが見えた。


「皆さん。
もう、合同授業の始まる時間ですよ。
こんなところで、いったいなにをしているの?
各自、早く教室に行きなさい」


先生達の声に、ようやく楓ちゃんは、わめくことをやめたのだけど……。