ヤンキー王子とラブレッスン②【完】

それに対して、五十嵐くんが口を開く気配がしたとき……。


「ダ―メ! ダメダメダメッ!!
愛ちゃん、なに言ってるの!?
煌様に彼女なんて、絶対にダメッ!!」


聞きなれた……少し甲高い、かわいい声がキンキン響いた。


「僕は、絶対、歓迎なんか、しないから。
ほら、心優ちゃん。
早く煌様から離れてよ!!」


楓ちゃんは……まるであたしが悪いとでも言うように、あたしの背中をバンバン叩き……。


五十嵐くんの腕の中から、あたしを引っ張りだした。