ヤンキー王子とラブレッスン②【完】

制服の胸のあたりをギューッと掴んで、窓に向かって、そっと息を吐き出しながら考える。


でも、でも、でも……。


いくら息がつまるような空間だといっても……。


隣には……あたしの“初恋”の五十嵐くんがいる。


だから、今は……。


ううん……。


今だけじゃなく……。


これから一緒に過ごす……1時間にも満たない、授業の前後の時間は……。


なにも考えずに……笑顔を心がけたいな……。