ヤンキー王子とラブレッスン②【完】

「それでは、キミにも不満があるだろう」


黒い瞳をさらに黒くさせ、玲央くんはあたしを、ベッドの上から引きずりおろした。


そして……。


「下で煌も待っている。
そうだな……。
5分で支度しろ」


血の通ってないお人形の方が、まだ温かみがあるんじゃない?


そう思うほどの冷たさで、もちろん、クスリとも笑うことなく玲央くんは言い放った。


「しかし……。
有意義ではない役割を煩雑にさせる天才だな、キミは」