「本当にもう困ったもんよね。制服一応あるんだし、良樹くんみたいにキッチリ着なさいよ…」
え……そこですか!?お母さん?
私がポカンとしていると
王子のお母さんが私の方を向いた。
「あのね…梨音ちゃん。」
「はい…?」
「今日、私と梨音ちゃんのお母さんと保護者会行ってきたんだけど…」
何…?やっぱり嫌な予感!!
「ご家庭でも早めの対策を進めてくださいって莉音ちゃんのお母さん言われちゃってね…。」
や…やだ!!言わないで!!
「だ…大丈夫。私、去年のテスト手に入れたしこれで勉強すれば…」
「梨音ちゃん…去年の問題がそのまま出ると思う?」
ギクッ…
「え……。」
出ないの!?
「最近は塾とか先輩からテストを貰うこともあるらしいけど…」
何…?一体何?
「先生もそれを知ってるから毎年問題形式変えてるらしいわよ!!」
「え…じゃあプリント丸暗記しても…」
「残念だけど…。」
王子のお母さんは少し困ったように下を向いた
すると、すかさずお母さんが
「梨音、2学期入ってから急に成績悪くなって」
とため息をついた。
もうやめてっ!!
それ以上王子の前で言わないでっ!!
心の中で叫んだ。