今日は体育の汗のせいか一段と光って見える…

王子さんよ…?


走り終わったあの爽やかスマイルが

女心をくすぐるのね…。


そのうえ、女子に囲まれてる

あんたには近づけやしない!!


「きゃ~っ!!格好いい!!」


「足早かったねっ!!」


「やっぱり日向くんより王子のが良いかも!!」


そうそう!!王子のが…ってなに考えてんだ!!

自分!


―――ドンッ!!


「きゃっ!!」


私と愛瑠は女子の大群に押しだされた。


「だ…駄目だ。姫、これ以上近づくのは無理!」


「だね…ってあ…あれ!?」


なぜか王子がこっちに来た。


「姫と戸田!?何してたの?」


王子が手を差し出した。


「……こけてたかな。」


私と愛瑠は王子の手を借りて起き上がった。