「だから王子は注目株なの。あー競争率高いな」


愛瑠が少しため息を溢していると

私の後ろから急に


「そりゃ~どうも!!」


と声がかかった!この声は…


「王子!?」


私は思わず後ろを振り返った。


「正解♪*王子参上!!」


王子は変身ポーズをとってヘラっと笑った。


そんな彼は私の幼馴染みの大路 良樹。

名前のとうり王子気取ってます!!


「あんたより、拓也先輩のが凄いから!1位だから!!それにテスト近いし…チョコどーしよ!」


「あっそ…(笑)」


王子はハハッと笑って

タッタとクラスに戻っていった。


く…くそぅ…なんだよ!?

嫌な顔をした私に愛瑠が声を上げた。


「姫*テストなら私に任せてよ♪*」


愛瑠が私にVサインを作って見せた。


「え…?」


「これ、見てよ!!」


愛瑠が私にこそっと見せた紙は…


「学年末テストの問題…?先生にバレたら超怒られるよ!」


「先輩が受けた去年の問題、貰ったんだ♪*」


「じゃあ、これやれば出る問題がほとんど分かるってことか!!」


「うん。だから拓也先輩のリサーチに専念できるよ♪*ちなみに…」


「はい!?」


なんだ?今度は何を言うの?


「王子はチョコは嫌いらしいのよね……。」


愛瑠…いつの間に!?

本当に注意すべきは彼女かもしれない!!


そこまで調べる愛瑠も新聞部に

負けない位に怖いぞ!!