「変だな…。」


そう呟いていたら、いきなり


「おっはよ~*」


という元気な声が教室に響き渡った。

姫の親友の戸田 愛瑠だ。


俺を見て戸田がちょっとムスッとした顔をした


「王子、なんで私をシカトしたの?」


はぁ…。またかよ…。


「シカトしてねーよ!!」


ってか、なんの話だよコレ…


「学校来たときに校門立ってたじゃん!!」


だ…だりぃ…。校門立ってねぇし…


「えぇ!!王子愛瑠を無視したの!!私、許さない!!」


姫が戸田の隣で俺に指差しながら

ピョンピョン飛び跳ねた。


おいおい…姫まで俺を疑うのかよ…。


「俺は今日、誰とも会ってねーし、シカトしねーし、校門なんかで立ってねーよ!」


「……じゃ、あれは誰なの?」


「それが分かれば俺も気が楽だわ。」


そんな話をしていると急にドアが


―――ガラッ


と開いた。先生が教室に入って来たんだ。


「お前ら席着け~っ!!HR始めるぞ!!」


ってかタイミングよすぎだろ…。


「先生待って!!俺、今不完全でパワーでねーから!」


絡みづらいテンションで先生に絡む大輔。


「柴田…。意味の分からん事ばかり言ってると欠席にするぞ。」