[改良版]小学生と暴走族【夜桜】









「今日もきてるぞ……」


昨日と同じく、櫂がまた手紙を持ってくる。


今日の手紙は妙に豪華だ。


100均で売ってるようなやつじゃなくて、ちゃんとしたとこで買ったやつみたいな感じ。


あの後、しばらくあそこに突っ立ってたんだけど、だんだん寒くなってきたから倉庫にきた。


やっぱり誰もいなくて、一人でストーブ点けて暖まってた。


ついでに宿題もやってた。


そしたら手紙を持った櫂と、鼻を赤くした圭一、マフラーを上まであげて不審者状態になっている鈴が来た。


他にも学校が終わったらしく、続々と人が来た。


「今日は何が書いてあった」


ストーブの前を陣取って、櫂を見ずに言う。


櫂は手紙の封を切り、中の便せんを取って読み始める。


「えーと……。


拝啓 高倉圭一様


なぜ、貴方があの子供に執着するのかが分かりません。
私と結ばれれば、貴方は幸せになれるのに……。


あの子のせいでそれができないのなら、私は喜んであの子を消しましょう。


だって。
うわキメぇ……」


櫂は手紙を爪で端っこをちんまりと持ち、心底嫌そうな顔をする。