学校から出たら、息苦しさは消えていた。
倉庫に行こうかと思ったけど、今の時間だと圭一たちは学校だろう。
あの人たち、不良なのにまじめだから、一回もサボったことはないんだってさ。
なんだか笑えるよね。
ってことで、倉庫に行くのは断念。
たまに、この辺探検でもしてみるか。
いつも右に曲がる道を、左に曲がった。
「なんか、不思議だよなぁ~」
通ったことない道通ると、知らない場所にきたみたいになる。
葉のついてない枝に雪が積もって、花が咲いているように見える。
「お、公園発見!」
雪に足跡をつけながら、公園に走った。
「……あれ?
ここって……」
圭一たちに会うすぐ前にいた場所だ……。
「確か……
ここでちょっと遊んで帰ろうと思ったらつかまったんだよね」
あの時は、こんな賑やかな日常になるなんて思ってなかった。
圭一たちに出会ってなかったら、今頃退屈な毎日を気力もなく過ごしてたんだろうなぁ……。
私は、雪を払ってブランコに座る。

