[改良版]小学生と暴走族【夜桜】




「悪意がないならこちらも特定できない。
それに、あっちから何か仕掛けてこない限り、こちらからは何もできない」


私はふ~んと納得する。


確かに、先にこっちから手だしたらヤバいもんね。


「いっそのこと圭一がこいつと付き合えばいんじゃねぇ?」


櫂が椅子にグダっと座りながら言う。


「馬鹿かお前は。
俺は嫌だね」


圭一が心底嫌そうな顔をする。


「でもよ~。
こいつ、圭一の事好きなんだろ? たぶん。
それにストーカー気質もあるみたいだし。

周りの女根こそぎ消してくんじゃね?
ってことで、青にも危害が及ぶ可能性もないわけではないし……」


私をチラリと見る。


「自分の身くらい自分で護れるよ!
私、前よりも腕上がったから!」


私はどんと胸を張った。


「その言葉、どっかで聞いた様なきがすんなぁ~」


櫂は笑いながら私を指差した。


確かに、前にも言ったような……。


でも気にしなくていいか!


「とにかく!
私の事は心配しないで大丈夫だから!

相手は女でしょ?」


圭一は心配そうな顔をするが、私が圭一に向かって笑いかけると、


「何かヤバいことがあったら呼べよ」


と、頭をなでてくれた。