麻白は私の口を押さえる。 そのまま私を抱えて兄ちゃんの前に出た。 「……どういうことだ。麻白」 兄ちゃんの目が鋭くなった。 「ははっ。 俺はただ総長の座が欲しいだけさ。 さすがの流維も、この人数相手は無理だろ?」 麻白が合図すると、奥の部屋から人がたくさん出てきた。 圭一たちのときも、そうだったのか? 「……まぁ、そんな感じ」 圭一は頷きながら言った。 そうだったのか……。 あ、ごめん。 話続ける。