「あおちゃんこっちおいでぇ!」 気づいたら小さな子とは思えないほどの力で引っ張られていた。 連れてこられた場所は、病院の中庭。 様々な草花が植えられている。 「ここにねぇ、ねえちゃが座ってるの!」 太陽のような笑顔を私にむけ、ベンチを指さす。 女の子が指さした先には、ただ小さいベンチがぽつんとあるだけだった。