聞くと、赤と黒は黙ってしまった。
「僕には、まだ分からない。
黒は?」
黒も首を横にふる。
「俺にもわからねえ。
敵倒したあとすぐ戻ってきたし……。
圭一たちに病院に運んでやれとは言ったけど……」
そんな……。
とてつもない不安に襲われる。
「じ、じゃあ、私が出て確かめ……」
「それは無理だ」
赤に遮られた。
どうして?
赤はゆっくりと口を開く。
「新しい……人格が生まれた。
すでにスポットに立っている子がいるんだ」
赤が指さした方向を見てみる。
少し明るい光に照らされた女の子がいる。
あれが……?

