「あ……青を止めろ!!」
俺は少し遅れて指示を出した。
やはり2回目ということもあって、皆一斉に動き出す。
この間に、貂瘤の奴はあと3人だけになっていた。
青は30秒足らずで倒してしまった。
そして、青の動きが止まる。
何か……違う……?
どこかに違和感がある。
青がくるりとこちらに振り返った。
多分全員が身構えただろう。
しかし、攻撃をしかけてこない。
それどころか、かすかに微笑んでいる。
「お前らは、違うって分かった。
青も楽しそうだったから……。
早く鈴と盟を病院に運んでやれ」
それだけ言って、意識を失った。
俺が感じた違和感。
それは……青が夜桜の人を1人も攻撃していなかったことだった……。