[改良版]小学生と暴走族【夜桜】




私は手と足をブラブラさせた。


「じゃぁ、今の状況を整理しよう」


盟はランドセルから紙と鉛筆を出した。


「いちいち書くことないでしょー」


「書いたほうがわかりやすいだろ?

とりあえず、ここが倉庫内のどこかであることは確かだから、どこにいるかが問題」


確かになぁ……。


場所がわからなきゃ動けないしねぇ。


「逃げられないように奥の部屋にいるとか?」


「それはないと思う」


盟はきっぱりと言った。


「あの窓からは日光が入ってきている。
この倉庫は南側に向いてるから、だいたい俺らは西らへんの部屋にいる」


多分だけどな。と付け加える盟。


鉛筆を滑らせ、紙にだいたい場所を書いていく。


「あと、さっき窓から外を覗いたら少し高かったから2階にいるんだと思う。

ってことで、窓からの脱出は断念」


私が寝てる間にそんなことまで確認してたのかぁ。


でも、窓からの脱出……。


「別に2階くらいなら大丈夫じゃないの?」


私は首をかしげる。