[改良版]小学生と暴走族【夜桜】




ここで、圭一がいきなりこんなことを言いだした。


「青、なんか柔らかくなったな」


「……はい?」


太りましたか?


体型的にはまだ丸くはなってないと思うのですが……。


体重的にはどうかしらんけど。


「表情が増えた」


あぁ、そういうことね。


んでも、自分ではそんなに自覚ないんだけど。


「ここにきたばっかりのときは、無表情ばっかりだったからな。
櫂に飛び蹴りしたときは例外。

ここに来たおかげで青の表情が増えたのかと思うと、なんとなく嬉しい」


そう言って圭一は微笑んだ。


いきなりそういうこと言われるとむずがゆいな。


たぶん私の顔は少し赤くなってると思う。


けど、いわれてみれば確かにここに来て、笑うことが増えたような気がしなくもない。


「まぁ、少しは感謝してるよ?

私を受け入れてくれて。

仲間だと認めてくれて。

そして……一緒にいてくれて。


今までこんなことなかったよ。
わー。
改めて言うと恥ずいなぁ……」


顔、少しどころか絶対赤いと思う。


圭一の方を見てみると、ものすごく驚いた顔をしていた。


「なんで驚いてんの……」