[改良版]小学生と暴走族【夜桜】




「それは置いておいて……。
私、今から流星のところ行くんだけど……さーちゃんも行く?」


この質問はわざとか……?


答えがわかっていながらも……。


見かけによらず卑怯な奴だ。


「行くわけないでしょ。
それに、今から夜桜行くし」


「やっぱりねぇ。
んじゃ、私こっちだから!

ばいばぁい!!」


チョコは手を振りながら夜桜の倉庫があるほうとは逆の方向に走っていった。


手振りながら走ると転……。


「あいてっ!」


なんか、言葉もでないや……。


とりあえずチョコは放っておいて……夜桜行くか。


私はまた一人道を歩く。


流星か……。


今で総長何代目だっけ?


兄ちゃんのときにもいたなぁ……。


ほんの少しだけ、兄ちゃんとの思い出に浸りながら歩いた。


「今、ここにいてくれたらいいのに……」


心の底から、そう思う。