また愁(シュウ)さんに会いたくて、 あたしは次の日も、図書館へ行った。 「侑子ちゃん。今日も勉強?」 「あ、はい。……愁さん」 ドキドキしながら名前を呼ぶと、 ニコっとほほ笑んでくれた。 「何の教科?」 「えと、数学です」 「教えてあげるよ。数学得意なんだよね」 「…愁さんは、大学生ですか?」