まず外見がかっこよかった。 長身で、スラリと長い手足。 鼻筋が通ったすっきりとした顔。 あきらかに、モテそうな人だった。 「俺、愁っていうの。君は?」 「侑子、です」 「侑子ちゃん。…中3?」 「はい。あと2か月で、高校生です」 「そっかぁ。頑張って」 最初の会話はそれだけだった。