『え?』
誰に何の?と聞こうとした所で
葵に遮られる。
「ほんとは‥ちゃんと夕方に
届けるはずだったんだ。」
きっと、プレゼントのことだろう
あたしは黙って葵の言葉を聞いた
「海が帰ってくんの待っててさ。
それで‥見ちゃったんだ。
海が真っ赤なスポーツカーから
おりてくるところを。」
恭ちゃんに送り届けて
もらったときだ‥
「スポーツカーだし
海が笑いながら
おりてくるもんだから‥
なんか俺、勘違いした。
男と一緒だったって‥。」
無理ないよね。
だってあのスポーツカー‥
『ごめんね。あのスポーツカーは
恭ちゃんの彼氏のなんだ。
勘違い‥するよね。』
「恭の彼氏の‥?」
『うん。‥恭ちゃんと彼氏さんね
なんか‥似た者同士なんだよね。
恭ちゃんって髪の毛ショートカットだし、服もモノトーンが多いし‥
彼氏さんもそんな感じで‥
なんか趣味が似てて‥
そっくりなんだって…!』
「へえ‥」
『それですっごい仲良しだから
物の貸し借りとかも
普通にいろいろしてて…』

