室内に響く銃声と、銃身から立ち上る硝煙の臭いが辺りに漂い、余韻を残す銃声に呼応するかのように、外からは楽しげな音が連続して聞こえてくる。



俺を含む全員の視線が、放心状態となった達磨の背後に、たった今空いた黒点に視線の先を奪われていた。



その間にも、外からは爆竹やロケット花火の音が聞こえてきて、全員がその状況を理解出来るまで数秒を要した。



「この状況ならあと数発は撃てるけど、どうする?」



外の花火の音が五月蠅すぎて俺の言葉が聞き取れない訳では無く、瞬きするのも忘れてしまったような顔で、達磨は固まってしまった。



達磨の考えでは、突然現れた俺が携帯していた銃さえも、本物かどうか疑わしかったのだろう。