なんでも屋 神…最終幕

「最初の最後で意見が合ったな。俺もお前という存在を認める訳にはいかない。お前が俺の元を訪れなければ、一生会うつもりも無かった。」



抑揚無く、それだけ言葉を発すると、神崎鷹臣は別世界に視点を合わせているかのように、感情と表情を消した。



初めて対峙した父親に、何も求めていなかったと言えば嘘になる…。



それは、形として有るか無いか程の期待だ。



何に期待をし、どんな言葉を望んでいたのか…。



自分でも答えは出せないが、少しでもそんな風に思っていた自分が腹立たしい。



「俺は招かれざる客って訳か…。」



思わずそう呟き、スクリーン代わりとなった窓に映る、様々な街の灯りに視線を移した。