なんでも屋 神…最終幕

ドアの前に立ち、左奥に在るドアへ向かっていく。



久しぶりに入った真美の部屋は、イトさんが最後に掃除してから二日経っていた。



今までイトさんに家事を任せっきりだったお袋だ。



この部屋も、次は何時掃除して貰えるのか分からない。



随分前に夢の中へ出てきた真美は、父親を助けてあげてと言っていた。



一体何から助ければ良いのか、それは俺がどうにか出来る問題なのか、そもそも俺が助ける必要性は有るのか…。



歯車を狂わせる切っ掛けを作ったのは、確かに神堂かもしれないが、やくざから足抜けした結果が悪徳政治家ではな…。



問題がなんなのかも分からないのに、必死に答えを出そうとしている自分の姿は、酷く滑稽なものだろう。