なんでも屋 神…最終幕

道路に出来た水溜まりを幾つも通り過ぎ、肌に纏わり付く風の不快感と、希望を胸の中で飼い慣らしながらマコの家へ向かう。



十分も掛からずに到着したマコの家。



マジェスティを道路の端に停め、玄関までの数メートルをも走った。



やけにのんびりと感じられるチャイムがもどかしく思う。



お袋さんが出て来るまでの間、辺りに人影がないか視線を泳がせる。



「急にお呼びたてしてすいません。心当たりは有りましたか?」



深々と頭を下げて挨拶を返し、俺は確信に満ちた瞳で頷いた。



「えぇ、取り敢えず中に入ってからで宜しいですか?」