なんでも屋 神…最終幕

少なくとも、俺の知っている黒沢一樹の子飼い達は、静かにだが確実に仕事をこなすプロだ。



「何を根拠にそんな口が利けるんだ?」



平静を装っているが、眉間の先で僅かに揺れ動いている銃口が全てを物語っている。



「この状況で撃たない事が何よりの証拠だ。」



言い終わる刹那に、頭に鈍く重い衝撃。



グリップ部分で蟀谷(こめかみ)辺りを殴られた。



裂けた皮膚から、血が頬を伝わって顎先へと流れる。



その衝撃だけで、軽く気を失ってしまいそうだ。