なんでも屋 神…最終幕

身体に残った水滴をタオルで拭き取り、所々にペインティングが施されたホワイトデニムに足を通す。



デザインの綺麗目な黒いTシャツを着て、準備は完了。今日は普段合わせるシルバーアクセもお休みだ。



軽くリズムを取るように階段を下り、白に少しだけ緑が入ったエナメルのエアフォースを履いて家を出る。



ガレージからマジェスティを道路に出すと、アスファルトは目玉焼きを数秒で作れそうなフライパンになっていた。



苦々しい顔で太陽を睨むも、太陽は自分だけ涼しそうな顔で、居座りを決め込むだけ。



諦めてマジェスティのエンジンをかけ、少しでも涼もうと勢い良くアクセルを開いた。



その後ろを、タイヤの溶けた臭いが付いてくる。